走圏の姿勢 



 ゆっくり走圏をしていたら、気づいたことがいくつか。



 最近は、腰の形を変えないように歩くこと、ゆっくり歩くことの二つを主に心がけている。すると、腰だけでなく中盤全体の充実も少し感じられてきた。



 とくに脇腹を充実させるには、これまでの姿勢ではうまくいかないことがわかってきた。今までは少し前傾気味だったので、腰は充実しても脇腹は充実しにくかったようなのだ。今までよりアップライト気味の姿勢をとると、中盤がしっかり充実する。



 さらに、前傾していると抜けにくかった肩の力が、まっすぐ立つと抜けやすいこともわかった。しかし、まっすぐ立つと含胸がおろそかになりやすい。提肛もゆるみやすい。このあたりのバランスに注意しながら姿勢を作っていく必要性が見えてきた。



 改めて思うのは、伝統武術を完成させることのむずかしさ。最近は、そんなことよりとりあえず走圏だけでも正しく身につけたい、それだけを目標に練習している。正しい走圏を身につけなければ八卦掌の体を作れない。体を作れなければ、技もできないし武術にもならない。



 走圏をやっていれば少なくとも健康でいられる。辛いが、楽しみでもある。何とかしがみついてやっていきたいと思う。