リノール酸の害

 花粉症を治そうといろいろ研究してきたが、今のところいちばん根本的な方法は食事を変えることだと思っている。それも、食用油に原因があるのではないかと思っている。

 花粉症をはじめ、アトピー、喘息、大腸ガンが急増したのは70年代に入ってからである。それはちょうど、バターをはじめとする動物性脂肪はコレステロール値を上げるので健康によくない、植物油を摂るべきである、なかでも必須脂肪酸であるリノール酸を含んだ油が健康によい、という「科学的」「医学的」な発表がなされてからである。

 それ以来、バターの売り上げは減り、マーガリンの消費量が伸びた。大豆油、コーン油、紅花油など、それまではあまり使われていなかったリノール酸含有量の高い油が多量に使われるようになった。

 日本人の油脂摂取量は、70年当時にくらべて約10倍になっているという。しかもそのほとんどがリノール酸含有量の高い植物油である。

 ところが、91年にフィンランドで発表された研究結果は、リノール酸の過多が人体にきわめて有害であるという衝撃的な内容だった。過剰に摂取されたリノール酸はアラキドン酸という物質に変化し、花粉症、アトピー、喘息などのアレルギーを引き起こすほか、大腸ガンをはじめとする各種のガンの原因となるというのだ。

 天ぷらやフライなどの食材の他、ドレッシング、マーガリン、ポテトチップなどのスナック菓子、インスタントラーメン、ケーキやパン、アイスクリームなど、ほとんどの食品にリノール酸たっぷりの植物油脂が含まれている。

 恐ろしいことに、乳児用の粉ミルクにもリノール酸を含んだ植物油が使われている。現在の保育園児や幼稚園児の約半数がアトピーだという。その原因はミルクにあるのではないだろうか。

 手に入りやすくて安全な油は、オリーブ油である。我が家では数年前より油を全面的にオリーブ油に切り替えた。その結果か、私の花粉症はかなり軽くなってきた。都心の数十倍という花粉密度の地区に住んでいるが、マスクさえしていれば自転車に30分乗っても、いつもより鼻がつまり気味で、目が少し痒い程度ですんでいる。例年ならひどいことになったのだ。

 以下に、ネットで探したリノール酸関係の情報を転載する。興味のある方は参考にしていただきたい。


http://www.geocities.co.jp/Technopolis/1041/life.html
リノール酸系列油脂とりすぎの害
 リノール酸は必須の脂肪酸であるが、現在、日本人はリノール酸系列油脂を必要量の約10倍程摂取している。スナック菓子を多く食べる子供の摂取量はそれ以上であると考えられている。
リノール酸系列油脂の取りすぎによって次のようなことが起きやすいと考えられている。
   発癌(肺ガン、大腸ガン、乳ガン、膵臓ガン、腎臓ガン、食道ガン、皮膚ガン、前立腺ガン)の促進、ガン転移促進、アレルギー症状の重症化、心筋梗塞脳梗塞の促進、血圧上昇、脳出血促進、老化促進、行動パターンの変化(学習能低下を含む)
(Nov. 25, 1997)


http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsln/teigenHamazaki02.htm
リノール酸摂取量の削減および油脂食品の表示改善を進める提言」について
日本脂質栄養学会
会長 浜崎智仁
 本学会は 1992年以来、必須脂肪酸であるリノール酸の摂取過剰と健康の問題について討論を重ね、学会内外の有識者の意見を集約・評価してきた。その結果、日本人のリノール酸摂りすぎを是正する方向に栄養指導を改めることが急務であるとの結論に達した。また油脂栄養指針を新しい方向に転換する上で、油脂食品の表示改善が必要であると考え、理事会の議を経て以下の提言を行う。

【提言 1】日本人のリノール酸摂取量を減らす栄養指導を進める (*)。
*:現在の日本人の n-3系脂肪酸摂取量(α -リノレン酸EPA+DHA が同程度)が保たれていることを前提とする。

【提言 2】育児用粉ミルクの必須脂肪酸含量を母乳のレベルに近づける (*)。
*:最近の母乳のリノール酸含量は総脂肪酸中の約 13%(日本)、9 %(ドイツ)、8%(オーストラリア)、 8%(スウェーデン)である。

【提言 3】原材料名としての食用油脂の表示を、現在の一括表示(植物油脂、動物油脂、加工油脂等)から油種名をあらわす食品名(大豆油、高オレイン酸紅花油、大豆硬化油等)の表示とする。

【提言4】油脂含量が 50重量%を越える食品については、 n-6系と n-3系の含量を表示する。

 【背景】 リノール酸 (n-6)の必須量は動物実験によると約 1エネルギー% であるが、わが国のリノール酸摂取量は1955 年頃の3エネルギー%以下から 1980年代にかけて大幅に増加し、 6エネルギー% 以上に達している。そして「摂取脂肪酸の中でリノール酸の占める割合」は、欧米先進国より日本がはるかに高い。わが国の食用油供給は、高リノール酸型から高オレイン酸型へ急速に転換しているものの、国民の多くはまだ、“リノール酸の摂取を増やすことが健康に良い”と理解している。適正な n-6/n-3比についてはまだ議論の余地が残っているが、リノール酸摂取量を現在の高いレベルに保つことのメリットについては、科学的根拠が見出せない。これに対し、リノール酸摂りすぎの害(心臓・脳血管系疾患、欧米型癌、アレルギー性疾患、その他炎症性疾患)については、動物実験のみならず臨床的にも明らかにされてきた。また、現在市場に供給されている育児用粉ミルク中のリノール酸は総脂肪酸中の 18%以上にもなっており、母乳中の必須脂肪酸組成と著しく乖離している。

 一方、第五次改定「日本人の栄養所要量」(平成 6年)以来、高度不飽和脂肪酸を n-6系とn-3 系に分ける考えが定着してきたが、消費者にとってこれらを選ぶための表示がなされていない。また第六次改定「日本人の栄養所要量」ではトランス型脂肪酸の問題が提起されたが、それに関わる食品原材料名(マーガリン、ショートニング、植物油原料など)では化学組成が明確でなく、不適切である。

 このような背景のもとに、本会は第一段階として、上記の提言を行うに至った。なお、日本では未だかって中心静脈栄養を除けば、リノール酸欠乏症は報告されたことが一度もなく、欧米においても実質的に皆無である。

提言の背景、解説の詳細は下記参照
? 浜崎智仁 脂質栄養学10(No.1) 39-40
? 奥山治美、高田秀穂 他、 脂質栄養学11(No.1) 17-46


http://homepage1.nifty.com/totukahp/18gou.htm
リノール酸の弊害
 かつては「動物性脂肪を減らして植物性脂肪(リノール酸)を摂ることが体に良い」と言われてきた為に、リノール酸の多く含まれているベニバナ油やマーガリン、ドレッシングなどが大量に消費されてきました。しかし残念なことにこの「リノール酸神話」は間違いだったのです。(^_^;)
 リノール酸は必須脂肪酸で体の中で合成できないので食物から摂取する必要があり、体に良い油、コレステロールを減らす油として推奨されました。しかし、リノール酸は日常食べる食品の中に十分に含まれており、あえて積極的に多く摂る必要はないものだったのです。またリノール酸コレステロール低下作用もそれほど持続性のあるものではない事が分かってきました。そしてさらに、今日では油脂に対する研究が進み、リノール酸の過剰摂取が多くの現代病の原因の1つになっている事が明らかになってきました。

  リノール酸の過剰摂取により、次の様な弊害が起こってきます。

血栓を作りやすくする
・ 摂取されたリノール酸は体内でアラキドン酸という脂肪酸に変換されます。そして、アラキドン酸からさらに多くのホルモン様物質が作られます。たとえばトロンボキサンA2という物質は血小板を固まりやすくして血管を収縮させ、高血圧、狭心症心筋梗塞不整脈脳梗塞の原因となります。

◆アレルギーや炎症の原因となる
リノール酸はアレルギー疾患や炎症にたいしても大変深く関わっています。体内にダニ やほこり、カビ等のアレルゲンが侵入すると、それを排除する為に、アラキドン酸からロイコトリエン、トロンボキサン、PAF(パフ)等の炎症メディエーターという化学伝達物質を産生します。リノール酸系列から作られたこれらの物質の働きは大変に強力で、アレルゲンが排除された後も体内に居残って活動し続ける事があります。この「居残り活動」が過剰な防衛反応としてアレルギー疾患や慢性の炎症の原因となっているのです。

◆発ガンのリスクを高め、免疫を低下させる
・ 脂肪の摂取量と発ガンとの相関性においても、リノール酸系列の油の方が、はるかに発ガンとの相関性が高い事が分かっています。リノール酸を多く摂取すると体内でアラキドン酸が飽和状態になります。するとプロスタグランジンE2という物質が産生過剰になり、この物質が発ガンを促進すると考えられています。ガンの中でも特に、大腸ガン、乳ガン、肺ガン、膵臓ガン、前立腺ガン、皮膚ガン、食道ガン、腎臓ガンの発生とリノール酸の過剰摂取との相関が確認されています。



http://www3.ocn.ne.jp/~kenkodo/001.txt
???今回の内容?????????????????????????
創刊号 リノール酸は、猛毒の油に変身する!!
?????????????????????????????????
旧厚生省(現厚生労働省)が作ってる「日本人の栄養所要量」というものがあります。これは、どんな栄養をどれだけ取れば健康でいられるかという量を定めたものです。その第5次の改訂で、油の摂取量に関してとても大きな改訂があったのです。その改訂の内容は、・・・・

1.改訂前は、動物性の脂は良くないが、植物性の油は全て良い。
2.改訂後は、動物性の脂は良くないが、植物性にも良い油と悪い油がある。

というふうに変わりました。

植物性の油のうち悪い油とは何かと言いますと、それはリノール酸なんです。リノール酸と聞くと、「身体によい油」というイメージをお持ちの方が多いのではないのでしょうか? ところが最近の研究で、リノール酸を取りすぎると身体に害を加えるということがはっきりとわかってきたのです。

実はリノール酸と良く似た油にリノレン酸という名前の油があります。

今まではこの2つには大差はないと考えられていたのですが、研究の結果、リノレン酸の方は身体にとても良い油なんですが、リノール酸は成人病・ガン・アレルギーなどの病気の引き金になるということが解ってきたのです。一度決めたものを改正することに腰の重いお役所=厚生省が「日本人の栄養所要量」を改訂したのですから、以上のことは今や間違いないことなのです。

リノール酸が悪影響すると考えられる病気は、痴呆症・ガン・白血病再生不良性貧血・糖尿病・潰瘍性大腸炎・メニエル・アトピー性皮膚炎・リュウマチ・肝炎・痛風・鼻炎・花粉症・喘息・気管支炎、等々です。

では、具体的にはどうすれば良いのでしょう?

1.加熱調理に使う油は、キャノーラ油(菜種油)かオリーブ油を使う。
2.サラダ等の生で食べる油は、荏胡麻(えごま)油か紫蘇(しそ)油を使う。
3.リノール酸を多量に含むコーン油・大豆油・ひまわり油・べにばな油は極力とらない。
4.「サラダ油」という名前で売ってる物もリノール酸を多量に含んでいるものが殆どです。
5.リノール酸を多量に含んでいるマーガリンは止めてバターを使う。
6.肉は少なくして、出来るだけ魚を食べる。
7.以上のことの実行が難しいという方は、リノレン酸を多量に含んでいる健康食品を毎日取る。

■今回のポイントは、・・・・・
イワシ・サバ・サンマ・アジなどの青魚はリノレン酸を多量に含んでいます。肉は少なくして、出来るだけ魚を食べましょう。


http://www.naturaldiet.net/report/kobasi10.html
マーガリンは体に悪い!?知らないと怖い「油」の話
伝承美容医学研究家 小橋 規實男
(1)リノール酸たっぷりの栄養学は誤りだった

 油脂と人体の関係について、専門家は以下のように考えていました。成人病の最大の原因の一つは、血中コレステロールである。血中コレステロールは、動物性脂肪で増加し植物油で減少する、というものでした。そこで、厚生省や油脂業界もこぞって、植物性の「リノール酸」が体に良いと誇大に宣伝しました。以来、油脂についての栄養指導は、まず動物性脂肪を少なくして、リノール酸たっぷりの植物油を増やすことが基本となったのです。
 それから、バターよりマーガリンが優れている。ということで、マーガリンの需要は上昇の一途をたどり、マヨネーズ、植物油ドレッシングが健康的と謳われ、さまざまな「高リノール酸食品」が次々と大量消費されているのが現状であります。日本人のリノール酸を摂る量は、過去四十年間で3倍以上に増えているのです。
 1991年に、フィンランドで発表された研究内容は、「リノール酸神話」を根底からくつがえすものでした。それは、リノール酸の摂り過ぎの害が、人体で確認された極めて深刻な例です。