大成の条件 

> 先生と合う合わないは縁というか運で決まるのかなと思います。

 という東夷さんのコメントで色々と思うことがあった。武術の修行を成功させる上で、大切なポイントがいくつかあると思う。

 まず、学ぶ武術との相性。どんなに憧れている武術でも、やはり向き不向きがある。気質や体質があまりにもかけ離れていると、本人も苦しいし、結果も出にくいだろう。

 次に、先生との相性。大勢の中の一人として一般的な部分を学んでいるだけならいいが、先生が手作りで育てなければ身につかないような内容に踏み込んでいく場合、どうしても先生との相性が問題になってくる。

 中国人は仲がよくなると義兄弟や義理の親子、義理の姉妹といった契りを結ぶことがある。とくに儀式はしないようだが、本当に「お兄さん」「お父さん」などと呼んで、家族のように親しくつきあうのだ。だから、拝師制度というのもそういった文化背景と関係している部分も大きいと思う。実際に親子以上の深い心のつながりを持ち、その上で伝えていくのではないだろうか。

 そうなるとこれは結婚と同じようなもので、相性が悪いとどうしようもない。努力ではどうにもならないからだ。

 これは人間的な部分だが、さらにいえば東夷さんの指摘するように先生の考え方、教え方なども修行の行方を左右するだろう。武術も自分に向いていて、先生ともうまくいっているが、教え方が合わない、といったこともあるかもしれない。

 しかし、教え方の部分は情熱と時間で解決できるかのではないだろうか。まちがった教えは論外だが、多少不親切でもいわれたことを繰り返し、考え抜いて練習していけば、遅かれ早かれ大成するのではないだろうか。

 素直さ、忍耐、理解力。この三つがあれば、大概の障害は乗り越えられると思う。

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