丹田灸と鼠糞灸 

 黄用性という韓国の自然農法家がいる。この人は食養の大家でもあるのだが、身体の弱っている人にはよく丹田灸を勧めている。

 丹田灸とは下腹部に直接モグサを置き、灸をすえるもの。猛烈に熱いらしい。しかも一か月毎日行うという。本應寺の品愚上人も何度か実行しており、その跡を見せてもらった。どう見てもケロイドである。

 本應寺に関わっている人の多くがこの丹田灸をやるはめになっているのだが、こんな跡の残るような治療法をどう受け止めればいいのだろうか。野蛮という気もするのだが。

 検索してみると、中国の古典に出てくる治療法らしい。熱すぎるので廃れたようである。かろうじて韓国に残ったのだろう。

http://www.netacup.net/JIAOXUE/LISHI/Songjinyuan.htm
より

3.丹田灸 ?《黄帝明堂?》云,“石???一名丹田”。后世多指丹田部位即石?穴位置,位于?下二寸。南宋?曾《能改?漫?》卷18?,“有寇魁年人十,筋力?人,盛寒?地?水,了不??”,“?灸丹田百住,行之?四十余年”。

 丹田灸は由緒あるものだとわかったが、興味をひかれたのは神闕灸。

1.神?灸 神?穴位于?中央。宋《?灸?生?》第3云:“旧?有人年老?如童子者,盖??以鼠?灸?中一壮故也”。即有人年老而?如童子者,是由于?年用鼠?灸?中神?穴一壮之?故。
??生命之根,??生家所重?,如宋???坡云:“人之在母也,母呼亦吸,母吸亦呼,口鼻皆?,而以??,故?者生之根也”。?明灸?中神?穴是有道理的。

 老いても童子のごとき顔の者がいた。ヘソにネズミの糞の灸を長年続けたため、壮健なのである。そんなことが書かれている。これもおもしろそうだな。ネズミの糞なら、うちにいっぱいあるぞ。ハムスターを飼ってるからな。

 しかし、糞をヘソに入れて火をつけるのだろうか。モグサは使わないのか? 失敗すれば悲惨なことになりそうな、鼠糞灸である。

(注)引用した中国の簡体字が全部文字化けしてしまった。正しい文字を知りたい方はリンク先を参照してください。