三日ほど前から長女(高一)が腹痛を訴えていた。今日(31日)になっても痛みはおさまらないようで、「医者に診てもらえ」といってもなかなか行こうとしなかった。中途半端な痛みだったようである。

 それが午後遅くなってから悪化したようで、ようやく近くの個人医院に行った。盲腸かもしれないので、大学病院で検査してもらえ、とのことで紹介状をもらったとの電話があった。痛くて歩けなくなったというので、迎えに行ってタクシーで病院へ。結果はやはり虫垂炎だったが、入院せず抗生物質で抑えることになった。

 何が言いたいかというと、おかげで練習に行けなかったのである。先週は教室が休みだったから、けっこうカラダが疼いていたのだ。ちょうどいろいろと気づきが続いておもしろくなってきた時期でもあり、行きたかったのである。

 走圏を中国の先生に習ってから一年半ほど、ほとんど毎日練習してきたが、やっと「練習」ができるようになってきた気がする。走圏は足と同時に中盤(腰、腹)を鍛えるのだが、これまではそれができなかったのだ。最近になってようやく中盤に効かせるような走圏が少しできるようになってきたのである。

 同時に、「胃を開く」という感覚も少しわかってきた。これができると、歩き終わってからやたらとゲップが出る。こうして胃を開いていくと、胃腸の調子が非常に良くなるのだという。私はとくに腸の調子が良くないので、ありがたい傾向である。これまでの私の中途半端な拳法修行ではなかった現象で、なかなか興味深い。

 とはいっても、私の練習などたいしたものではない。せいぜい20〜30分、しかも花粉症なので外へ行けず、キッチンでスリッパをはいたままの練習である。ま、それでも足は疲れるし、いろいろと発見がある。残念なのは住宅事情により走圏の円が極小で、それが習慣になって広い体育館で大きい円を歩こうとしてもいつの間にか小さな円で歩いてしまうことである。これを貧乏性というのであろう。貧乏性が練る貧乏掌である。