「仏教(上・下)」ベック・著/渡辺照宏、渡辺重明・訳 ISBN:4003332415、ISBN:4003332423 岩波書店
この本は学生の時に買って、その後ずっと読めずにいた。読み終えたのは買って20年以上たってからだった。
仏教は学問ではなく、実践が伴わないと理解できない。特にこの本の下巻は瞑想の面に絞って書かれているので、ある程度瞑想の経験がないと読んでも理解できないのだ。
- 空無辺処:虚空の無限性の界
- 識無辺処:意識の無限性の界
- 無所有処:虚無の界
- 非想非非想処:意識と無意識を超越した界
お釈迦様は三人の師についた後、独力でこの段階を経て真理に至った。無所有処まではなんとなくわかる気がするが、非想非非想処はなんだかわからない。
大乗仏教では中観派と唯識派のふたつが大きな流れらしい。私にもよくわからないが、要するに「空」に実体があるかないか、という点で意見が分かれているようだ。
すると、「意識と無意識を超越した界」というのは、「空には実体があるともないとも言えない」という境地ではないだろうか。
いや、違うかもな。
「人をめぐる冒険」について続きを書こうと思ったが、本が見あたらないので今日はパス。