新しい八卦掌、始まる

 今週から、新しい八卦掌が始まった。遠藤先生が、九州にお住まいの孫詩先生から学んでいる八卦掌である。


 孫先生は裴錫栄先生より内家拳を学んだ。裴先生は傳剣秋と黄柏年に八卦掌を学んでいるが、伝えたのは主に黄柏年の龍形八卦掌のようである。黄柏年は李存義の弟子。


 今週学んだのはショウ泥歩と走圏。ショウ泥歩はまっすぐに歩く。走圏はショウ泥歩に前足を少し進める歩法を加えたもの。孫先生の八卦掌を何派と呼ぶべきかわからないので、黄柏年の八卦掌にちなんでとりあえず龍形八卦掌と呼ぶことにする。


 これまでの走圏と異なるのは、後足の[足登]勁を重視する点か。前足を少し進める歩法も、実戦的にも発勁の面でも、非常に重要だと思う。


 尹馬派の走圏も体を作るという点では非常に有効だった。これを五年続けた上で龍形八卦掌の走圏を学ぶと、応用編という感じでなかなか具合がいいように思う。


 長拳系の方も新たな技が増え、また剣も始まった。会員は練習アイテムが増えて、嬉しい悲鳴である。今年は太我会にとって、実質的なスタートの年と言えるかもしれない。


 今月29日に発売される「達人への道 中国武術の秘技 2」ベースボールマガジン社)に、遠藤先生の記事が掲載される。孫詩先生伝の八卦掌も紹介されているので、ぜひ読んでみてください。