円と直線



 通勤するようになってしまったので、このblogもなかなか更新できなくなってしまった。今のペースに慣れたら、また更新を再開していきたいと思う。

 先週の教室で、走圏についていいヒントをもらった。馬貴派の走圏について遠藤先生は、回ることよりも進んでいくということを大事にするよう指導されているようだ。このことを感覚的にしかとらえていなかったのだが、先週はこの点について非常に具体的な解説があったのだ。

 私は左右の股関節に少し問題があるので、走圏をしていると歪みが出てしまうのが課題だ。八卦掌以前に練習していた武術ではそれほど大きな問題に感じなかったが、走圏を練習するようになって、股関節の問題が姿勢や歩き方に大きく影響することがわかってきた。

 とくに左回りが苦手なのだが、今回、遠藤先生の言葉を聞いてものすごく納得がいった。円周を歩こうとせず、まっすぐ歩いた結果、円になる方法を教えてくれたのだ。できる人にとっては何気ない一言かもしれないが、悩んでいる自分には大きな意味のある一言だった。

 遠藤先生は中学生の頃より中国武術を始め、40歳近くまで全精力をかけて武術に打ち込んできた人だ。それだけに練功経験が非常に深く、ひとつの動作、ひとつの姿勢に対する注意やアドバイスも、そうした数十年の経験に基づいているのだ。ときどきそのアドバイスの深さに驚かされ、感動することがある。

 走圏ひとつとっても、どのように足を運び、どのように円を描くか。足首、膝、股関節、腰など、それぞれの関節がどうあるべきか、考え尽くしているようなのである。そしてその成果を、生徒の個性や進度に合わせて指導してくれるわけである。

 練習ノートを見てみると、もともと多くない練習量が九月以降は半分に減ってしまっている。多少焦りもあるが、新しい生活パターンに慣れればまたもう少し練習できるようになるだろう。

 というわけで、今日はこれから教室である。