松田隆智氏、急逝

 本日7時39分、急性心筋梗塞にて、松田隆智氏が急逝された。急性の心筋梗塞だったという。22日に倒れられて緊急入院、その後一度も意識が戻ることなく、永眠されたという。

 昭和13年寅年の6月6日6時、愛知県生まれ。満75歳とまだお若いのだが、太く短くを理想とされた松田氏らしいこの世の去り方かもしれない。

 私には元気でエネルギッシュな松田氏の印象しかないので、もうあの方がこの世にいないということが、いまだにピンと来ない。

 松田隆智がいなければ、雑誌「武術」もマンガ「拳児」もなく、八極拳や陳氏太極拳大東流も現在のように広く知られることはなかった。日本の中国武術界は松田氏抜きに語れないが、中国の武術界もまた松田氏がいなければ、陳家溝をはじめ、かなり異なった姿になっていたことだろう。

 私自身もまた、氏の著作「太極拳入門」に出会わなければ、今とはまったく異なる人生を送っていたことだろう。

 松田隆智という武術界をクリエイトしてきたビッグネームがこの世を去った。やはり、一つの時代が終わったという気がしてならない。