自然歩

先日、尹派八卦掌の林陽さんが久しぶりに日本に戻られ、講習会を開いて下さった。 前回、青山道場で講習会をお願いしたのが2006年2月。もう四年もたった。その後林さんは結婚され、ご主人とアメリカ・ユタ州に移られた。今回は北京への里帰りのあと、日本に滞…

収胯と蓄勁

股関節の状態が最近の走圏のテーマだった。どういう状態を求めればいいのか自分なりの基準が確立できず、先生の指導をもとに手探りしている状態だった。 昨日、やっと自分なりの基準がつかめた気がした。 書いてみると簡単なことだし、今まで何度も書いてき…

体調回復

思えば、今年は体調不良に悩まされて武術の練習も停滞がちの一年だった。10月の半ばくらいから回復してきて、走圏をやっても以前の感覚がよみがえるようになってきた。よみがえってきて初めて、同じように練習してもずいぶん内容が違っていたんだな、という…

横山和正師範のナイファンチ

横山和正師範(沖縄小林流・国際空手道研心会館館長)とは、20年以上の付き合いになる。師範が福昌堂まで遊びに来てくれ、アメリカや沖縄、台湾のいろいろな話を聞かせてくださった。当時から自分で原稿を書き、写真も用意して持ってきてくれる、器用な空手…

 中正

二週間ほど前、遠藤先生と軽い組手をしているときに、左の膝を少し痛めた。左のローキックを膝のあたりで受けられ、膝が反対に曲がるような状態になってしまったのである。 軽いスパーリングのだったのでたいしたことはなかったが、それでも十日ほどは膝が抜…

 鶏腿

十月になってやっと健康状態も回復し、練習する気力も戻ってきた。やはり気力は体力から出てくるものだと痛感。 まだ練習量は大したことはないのだが、それでも練習していると気づきが増え、気づきが増えると練習がおもしろくなって量も増えてくる。いい循環…

 弾腿と八卦掌 

太我会が発足して二年がたち、新しい練習体系が体の中で融合してきた感じである。弾腿が八卦掌と違和感なく練習できるようになってきた。八卦掌の要領で、弾腿を練習できる感覚である。 弾腿の蹴りは本来「寸腿」といって、地面すれすれを蹴る。これを左右繰…

 最近の体調

体が変化していく時期なのか、今年に入ってからずっと体調が悪かった。 年が明けてからは花粉でずっと鼻づまりが続き、とくに三月はひどい鼻づまりで薬も使わなかったため、頭痛が続く上に意識もボーッとした状態が続いて、仕事もままならなかった。 40代に…

DVD学習

太我会では、会員の練習の様子を撮影してDVDで配布するという試みを始めている。それは個別に行われ、自分の番になったら先生の奥様が撮影して下さるわけである。 私の所属する杉並教室は先生のご自宅から遠いこともあって撮影はまだ行われていなかったのだ…

 木刀素振りの大いなる効果

五日の日曜日の夜、左の手首が痛くなった。こんなところが痛いのは初めてで、原因が思い当たらない。指もなんだかおかしくて、力が入らない。しかたがないので、風呂上がりに正骨水を塗って寝たら、翌朝には治っていた。 次の日の夜、突然原因に思い当たった…

 龍趟は指先を練る 

昨日(6月7日)は練習会だった。八卦掌ではなく、長拳系の練習だったので、今日はちと筋肉痛。後半は武器の套路を何度も全力で練習したので、前腕に筋肉痛が残った。 拳法でも、いくつか重要な技を重点的に練習したが、実戦を想定したスピード、威力を出して…

 荒井義雄先生の中心道

先週の土曜日(30日)は、荒井義雄先生による「気の達人養成講座」(主催・船井ビジョンクリエイツ)の体験取材に行ってきた。 午前十時から夕方六時まで、各種のメニューをこなしてゆく。午後二時半からは聖中心道肥田式強健術を主に学ぶ、マスタークラスで…

 走圏のゴールと扎根

今年は花粉症がひどくて、三月、四月は体調が悪かった。おまけにここ二、三年は暖かくなってくる四月半ば頃から、なぜか体力が落ちる。この両方が重なって、仕事も練習も絶不調だった。五月も半ばになってやっと調子がよくなってきて、ホッとしている。 個人…

収胯、提肛、座るということ

先日、また収胯について徹底的に教えを受けた。 これまでの姿勢や動作がバラバラになるほど直しが出たのだ。 股関節の折り目、膝の位置、足の纏絲、そして後ろ足に「座る」ということ。 収胯は足に勁を通す上で重要なのだが、それは同時に「座る」ということ…

意を練る

現在われわれが練習している孫詩先生の八卦掌は、おそらく程派である。孫先生は八卦掌を何種類か身につけているそうだが、その中でも今練習しているものは比較的形がはっきりしているものだそうだ。姜容樵伝はもっと流麗で、高級なのだそうである。 そうはい…

 腿の纏絲と収胯

孫詩先生の八卦掌では、鋏馬トウという站トウを練習する。内股で立つ、詠春拳や剛柔流の三戦に似た立ち方である。八卦掌では、葉底蔵花など多くの技でこの姿勢が出てくる。 これまで馬歩や三体式などの站トウは練習してきたが、この内股で行う鋏馬トウは経験…

金庸の武侠小説

中国語圏でもっとも読まれている作家、金庸。その名は知っていても読む機会がなかったのだが、年末に「射鵰英雄伝」シリーズ全15冊が我が家にやってきた。果たして年末年始はこのシリーズにハマり、延々と読み続ける羽目になったのである。 「射鵰英雄伝(し…

丹田と収胯

書き留めておきたいことはたくさんあるのだが、二年ぶりに銀座の事務所を引き払って自宅作業に戻ったため、何かと忙しかった。しかも環境が変わって仕事のペースがつかめない。考えもまとまらないのである。 前回も紹介した「達人への道 中国武術の秘技 2」…

 新しい八卦掌、始まる

今週から、新しい八卦掌が始まった。遠藤先生が、九州にお住まいの孫詩先生から学んでいる八卦掌である。 孫先生は裴錫栄先生より内家拳を学んだ。裴先生は傳剣秋と黄柏年に八卦掌を学んでいるが、伝えたのは主に黄柏年の龍形八卦掌のようである。黄柏年は李…

石川遼選手のストレッチ

高校生ゴルファーとして大活躍の石川遼選手だが、先日ニュース記事で彼のストレッチを見て驚いた。肩のストレッチなのだが、一瞬、体の向きが前後逆かと思うほど、肩が柔らかいのだ。 肩関節は何もしないとすぐ硬くなるので、毎日20分ほどストレッチしている…

ブルース・リーの功夫卓球

ノキアのCMですが、あまりにリアルなブルース・リーの映像。 どう考えても合成なんですが、それにしてもよくできています。 ブルース・リーもかっこよすぎです。 考えてみれば、私は中二でこの人の「燃えよ! ドラゴン」を見て、こんな人生を歩む羽目になり…

 武術はどこまで語れるか

前回の日記に関して質問をいただいた。長くなりそうなので、コメント欄ではなく、ここで返事を書かせていただくことにする。 まずお断りしておきたいのは、このブログはあくまで私の個人的な記録であり、不特定多数の方がここに書かれたことを元に練習すると…

 掤勁と龍形

走圏は最近いろいろと感覚が変わってきて、新しい段階に入ったのを感じている。 きっかけとしてはいくつか考えられる要素がある。 まず、遠藤先生に股関節や膝の使い方について指導を受け、足に勁が通せるようになってきたこと。 もう一つは、両肩の脱開が少…

 太我会の練習内容について

昨年の夏にそれまでの精誠八卦会から太我会へと名前を変えて再出発したが、練習内容をホームページでもあまり紹介しておらず、外部から見ればどんな練習をしているのかわかりづらいと思われるので、ここで少し紹介してみよう。○走圏 現在のところ、太我会で…

 ミット持ち職人の心

先日、研心会館館長の横山和正師範が帰国され、何度かお話をうかがう機会があった。今回は私が仲介役となって和道会の柳川昌弘先生との対談が実現した(その模様は十一月発売の秘伝に掲載される予定)。横山師範と遠藤先生の会見も実現したので、次回帰国さ…

熊形の新たな段階

下端腰に注意し、足に勁を通すように心がけて走圏を練習していると、また感覚が変わってきた。以前より中盤に力を集中しやすくなった感じがする。 前々回の日記で触れたM氏について、遠藤先生がこんなことを言っていた。「彼はすっかり上体の力が抜けて、『…

下端腰

走圏は七月半ばに大きな修正を受けた。前足へかかる体重を、ぐっと後ろ足へ移すように直されたのである。 同時に、前足へ体重が移っていき、後ろの足が前へ出ていく過程で、どの部分を動かしてどの部分を動かさないかという問題について、徹底的に指導を受け…

切磋琢磨

走圏では、抱丹田ができていないということ、足の筋の働かせ方がまだ理解できていないという点を指摘されている。 抱丹田とは、要するに気血が丹田に満ちてくること。自分の場合は足を強くすることに気をとられ、気血の充実がおろそかになっていたと思う。そ…

わがカンフーライフ

「大きく学んで、小さくまとめる」という太我会の方針のもと、今月15日には何度目かの「大きく学ぶ」講習会が行われた。 午前十時から夕方四時半まで、お昼休みをはさんでハードな講習が続いた。 内容は、内家か外家かと問われれば、純然たる外家拳である。…

丹田の合・足の注意

最近、教室では走圏に対する新しい注意が毎週のように加わっている。 先週は「外形はだいたいよくなってきました。しかしまだ丹田の合が足りませんね」とひとこと。 先生の丹田を触らせてもらい、自分でもやってみる。「これでどうですか? 少しはありますか…