武術

曹継武と戴龍邦

Twitter上でかつての同門の方が戴氏心意拳の歴史について質問していたので、当時の担当者に質問してみた。 質問:弧虚旺相 そういえば以前中国武術雑誌『武術』でやっていた心意ロード特集では、最終的(雑誌が終わる頃)には武官曹曰瑋(字継武)と戴龍邦との関…

スタンレーさんの追悼記事を書きました

もう12月号が出てしまったが、月刊「秘伝」11月号に記事を書いた。合気ニュースの社長兼編集長だった、スタンレー・プラニン氏の思い出である。スタンレーさんは、合気道の貴重な写真や映像を発掘して整理し、だれでも見ることができるように版権等の処理を…

福昌堂、倒産

月刊「空手道」や月刊「フルコンタクトKARATE」そしてかつては季刊「武術(うーしゅう)」を出していた、 株式会社福昌堂が倒産した。 私は大学を卒業した1983年の春から1995年の秋までこの会社に在職し、「空手道」や「武術」を編集してきた。 いろいろな経…

「中国武術史」 林伯原

林伯原先生は、幼少の頃より馬賢達師範をはじめとする馬一族に通備拳を学び、長じては西安体育学院、北京体育学院大学院で学んだ後に日本に留学、国際武道大学の教授になった方。 私の師・遠藤靖彦先生は北京に武術留学されていた頃からの縁で、太我会発足当…

デトロイト・スタイル

しばらくお寺で武術を教えていたのだが、転勤などで少しずつ生徒が減り、昨春、一人だけ残っていた生徒も転勤で来れなくなって、私の教室も休眠していた。 しかし、六月半ばに30代なかばの男性が、ブログを見て訪ねてきて、教えてほしいという。 ここ五年ほ…

JKパルクール

よくできた映像で、ちょっとびっくりしました。パルクール=フリーランニングを取り入れてるんですね。それにしても、たいした身体能力です。

松田隆智氏の葬儀

昨日、松田氏の葬儀が西国立で行われた。ご遺体と対面することができたが、氏は非常に穏やかな表情をされていた。 訃報を聞いた当日とその翌日、ずっと虚脱感に襲われていた。私にとって、氏はそれほど大きな存在だったのだな、と改めて実感した。 氏の著作…

 松田隆智氏、急逝

本日7時39分、急性心筋梗塞にて、松田隆智氏が急逝された。急性の心筋梗塞だったという。22日に倒れられて緊急入院、その後一度も意識が戻ることなく、永眠されたという。 昭和13年寅年の6月6日6時、愛知県生まれ。満75歳とまだお若いのだが、太く短くを…

 馬賢達師の訃報

今日、太我会の練習に行って馬賢達老師の訃報を聞いた。 昨日の17日にお亡くなりになったという。1932年生まれ、享年81歳。私が初めて馬師範にお目にかかったのは、1982年の西安だった。松田隆智氏率いる中国武術学習訪中団の一員としてである。西安大廈の会…

 二年の空白

2011年の一月いっぱいで遠藤先生の太我会を休会して以来二年間、ほとんど練習ができなかった。お寺に住み込んでの修行生活は心身ともに余裕がない上に、落ち着いて練習できる場所がないのである。 お寺に入って半年ほどたった頃、旋風脚をやってみたことがあ…

 二年ぶり

二月上旬に本應寺の出家道場を満行したのを機会に武術の練習を再開したいと思い、三月から遠藤靖彦先生の太我会への復帰をお願いした。快諾していただいて教室に行ったのだが、メンバーは以前のまま。みんなが復帰を喜んでくれたのが、嬉しかった。 この二年…

 10ヶ月ぶりの外練習

今お世話になっているお寺は月曜日が休みなので、昨夜から自宅に戻っている。仕事の締め切りなので今朝までに原稿を仕上げなければならなかったが、疲れていて二時頃には就寝。 今朝は七時半に起きて仕事を始めたが、どうにもはかどらない。そこで、近所で練…

 勤行とタントウ功

前回の更新から四ヶ月たってしまった。なかなかブログを書く暇もなく、忙しくしております。 お寺の生活には慣れてきたが、やはり仕事との両立はなかなか大変である。武術の練習はさらに時間もエネルギーも足りず、なかなか取り組めていない。 そうした生活…

 近況報告

2月6日以来、下高井戸にある本應寺にお世話になっている。住み込んで浄土宗の修行をしつつ、自分の仕事をさせていただいている。 朝は六時前に起きて勤行、その後はお寺の内外の掃除。十時に朝昼を兼ねた食事をとり、その後は種々の作務。五時半から夕の勤…

 劈掛と八卦

先日、鉄掃把という劈掛拳の技を練習していたら、いろいろと気づきがあった。学生時代(1982年頃)に劉雲樵の劈掛掌の基本を少しだけ習ったのだが、その技と同じであることに気づいたのだ。 外見はずいぶん異なっているのだが、やっていることは同じだった。…

 飛檐走壁も実在した

飛檐走壁とは、壁に飛び上がり、屋根の上を走る軽功の一種。 武侠小説、カンフー映画には必ず出てくる。 日本でいえば忍者みたいなものか? 三角飛びも、軽功の一種かも。 身の軽い人なら、かなりのことができるんだなあ。 うふちゅん人さんが以前ブログで紹…

 三角飛びは実在した

ほんとにできるんだなあ。 三角飛びは「空手バカ一代」に出てくるだけじゃなくて、昭和初期に出版された「琉球拳法唐手」なんかにも触れられているらしい。 足が長くて身の軽い人なら、こうやって使えるのかもね。

 穿掌の対練

今日(四日)は今年の初稽古。新しい内容としては、穿掌の対練に扣擺歩による転身を加えたものを習った。安定性や正確な軸の確立ができていないと、うまく対練ができない。対練をやると、何が足りないかがよくわかる。 足の強さや軸もそうだが、対練で感じる…

 内家拳の外功

今月は仕事が忙しくて、一度しか教室に行けなかった。その間に新しい練功法の指導もあったようで、悔しい限り。 われわれの八卦掌は、孫詩先生のものを練習している。孫詩先生は練功を重んじていて、走圏やタントウ、武当山龍門派の気功といった内功の他に、…

 伝統武術はガラ拳である?

最近ガラケーなる言葉をよく聞くのでなんだろうと思っていたら、「ガラパゴス携帯」の略だそうだ。スマートフォンを「スマホ」と呼ぶのに対して、従来の日本の携帯電話を「ガラケー」と呼ぶようになったのである。 日本のケータイは国際規格に合わせず独自に…

 四股の踏み方

以前、佐川道場で一年ほどお世話になったとき、佐川先生は「道場に来るだけではだめだ。自分で鍛錬しなさい。四股や腕立て伏せをやりなさい」とおっしゃった。 当時、自分では毎日中国武術の練習をし、馬歩タントウもやっていたのでほとんど四股はやらなかっ…

 通備拳

私の所属している太我会では、孫詩先生の伝える八卦掌をメインにしているが、同時に長拳系の武術も練習していることを何度か書いてきた。その内容を書けないのがもどかしかったのだが、このたび解禁になったようなので改めて触れてみたい。 遠藤靖彦先生が代…

八卦掌入門

もう明日になりますが、ピュアハート・クラブで「八卦掌入門」と題したワークショップを行います。 各種基本、走圏、老八章の第一掌を学びます。 走圏の意味と練習法、発勁の解説なども行います。入門編なので、初心者の方も気軽にご参加ください。※動きやす…

 懐かしい映像見っけ!

youtubeで懐かしい映像を見つけた。 後楽園ホールで行われた、ロブ・カーマン×ラクチャート・ソーパサドポン。 この試合、リングサイドで写真を撮ったので、よく覚えている。1ラウンドでケリがついてしまったが、カーマンのフィニッシュ・ブローは、目で顔…

 探掌と、放鬆の課題

昨夜、穿掌や探掌の打ち方についてひとつの気づきがあった。力の出し方ではなく、どう使うか、どう当てるかといった問題だ。 探掌は八卦掌以外の武術にもよく見られる技で、かなり古くて一般的な手法のようである。高探馬という名前で少林拳や陳式太極拳に含…

 西田幸夫師範の情熱

昨年の後半より、BABジャパンの月刊『秘伝』の西田幸夫師範の連載記事をお手伝いしている。 西田師範は極真会館初期から活躍されている方で、第1回全日本選手権から第6回まで出場し、第6回全日本選手権で4位に入賞されている。 西田師範が他の師範と異なる点…

 肩胛骨と胸の開合

走圏に関して、ひとつ気づきが。 腰や脇腹と同じように、力を入れずに足全体を充実させることができるようになった。これは、もう二年近く前に先生から足の形を直され、充実した状態を作ってもらった感触を元に追求してきた結果、ようやく自分でできるように…

 収胯と丹田

二ヶ月も間が空いてしまったなあ。 今年は正月早々に足を痛め、それをこじらせて三月いっぱいくらいまでろくに練習できなかった。とくに二月末に再発してからは一ヶ月間練習せずに治療に専念したため、練習の習慣までいい加減になってしまった。 走圏に関し…

 尹派の走圏

林陽さんの講習会でもうひとつ印象に残ったこと。それは、穿掌の構えで走圏するとき、ねじりが非常に大きいこと。一般的には構えは円の中心に向けるのがオーソドックスだと思うが、尹派ではできるだけ後ろに向ける。林さんは真後ろまでねじっている。 これは…

 自然歩

先日、尹派八卦掌の林陽さんが久しぶりに日本に戻られ、講習会を開いて下さった。 前回、青山道場で講習会をお願いしたのが2006年2月。もう四年もたった。その後林さんは結婚され、ご主人とアメリカ・ユタ州に移られた。今回は北京への里帰りのあと、日本に滞…